GREETING

日本看護系学会協議会 
会長挨拶

日本看護系学会協議会 会長

 2023年6月の社員総会で、会長を拝命いたしました。諸先輩が高い志をもって設立し築いてこられた日本看護系学会協議会(JANA)の運営を、これからの2年間お引き受けすることに、身の引き締まる思いです。社員学会のご支援をいただきながら、役員の皆さまとともに、微力ながら力を尽くす所存です。どうぞよろしくお願いいたします。

 2020年1月以来のCOVID-19のパンデミックによって、看護をめぐる状況は私たちの生活とともに大きく影響を受けました。社員学会の皆様は、それぞれのフロントラインで、たゆまぬ努力を続けていらっしゃることと拝察し、心より敬意を表します。COVID-19は日本においても2023年5月より5類感染症に移行し、街には賑わいが戻ってきているところではありますが、看護職は数多(あまた)ある職種の中でもCOVID-19の影響を最も強く長く受けてきた職種の一つと考えます。私は2年前、初めて本協議会役員をお引き受けいたしました。この間JANAでは萱間前会長のリーダーシップのもと、看護職のためのzoom相談事業において相談者となりうる専門看護師・認定看護師を社員学会の協力を得てリスト化し提供するという形で、日本看護協会と協働させていただきました。高度な技能を持つ人材が複数の学会にまたがって所属している状況を踏まえれば、非常事態でのこのような協力は、本会の強みが活きるものであったと自負いたします。ご協力いただきました社員学会の皆様にお礼申し上げますとともに、長引くCOVID-19影響下で、緊張が継続し疲労が蓄積している看護職の皆様の健康や生活に、少しでも貢献できて幸いでした。
 さて、いま私の挨拶を読んでくださっている皆様はお気づきと存じますが、JANAではごく最近、このホームページを刷新いたしました。JANAの新しい顔として、スマートな看護師のイメージ写真を採用し、読んでいただきたい方ごとに情報を整理いたしました。「社員学会の方へ」「看護職の方へ」「一般の方へ」のところです。いかがでしょうか? ほしい情報に、届きやすいものになっていますでしょうか? もしあなたが2年前までの私のようにJANAについてあまり明るくないようでしたら、まず「組織の概要」から「歴史と変遷」に訪れていただけますと幸いです。JANAと日本看護科学学会、日本看護系大学協議会、そして日本学術会議との関係や、本会の定款にうたわれている「目的」や「事業」についての理解が深まると思います。

 日本学術会議と政府の間には、会員の任命問題以降、残念ながら緊張関係が続いています。現在49学会の社員学会を擁する看護系学会協議会として、医・歯・薬の医療系学会連合との連携を深めつつ、学術の独立性を護るべく必要な声明を発出していきます。高度実践看護(APN)に関しては、前の期の2021年6月時点では、看護関係者内でもイメージがまとまらず議論の前段階状態であると考えられたため、社員学会へアンケートとヒヤリングの調査をさせていただきました。3回の意見交換会を通じてその結果を報告させていただき、しだいに議論の基盤が整い、また、そのプロセスで本会の取り組むべきポイントも見えてきたように思います。今期には専門看護師やナースプラクティショナーの皆さんの声も聞かせていただきながら、議論をまとめていきたいと考えています。

 先日の総会で、委員会の設置をお認めいただきました。JANA自体のガバナンスも高めつつ、社員学会の皆様とともに、一層社会のニーズに応えて参りたいと存じます。人々の健康と安寧に寄与できるような活動をめざし、未来を拓く組織として発展していきたいと願っております。どうぞ皆様のご支援とご協力をお願い申し上げます。

一般社団法人 日本看護系学会協議会
会長 上別府圭子

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